真冬でもエアコン不要!?リカバリーのプロが住むC値=0.5㎠/㎡の建売住宅の気密性能を調査NJK BLOG

2026.10.08
NJK BLOG気密
真冬でもエアコン不要!?リカバリーのプロが住むC値=0.5㎠/㎡の建売住宅の気密性能を調査New

チャンネル登録をよろしくお願いします!

こんにちは、日本住環境 イエのサプリ編集部です。
このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。
これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。

「エアコンつけっぱなしにしないと生活できない!」

新築でもこのような意見は、残念なことに珍しくありません。
ですが、実際には家の断熱気密性能次第で、エアコンを切っても室温を一定に保ち快適に過ごせます。

今回、イエのサプリが調査するのは、独学で始めた執念のリカバリーにより建売住宅の弱点を完全克服し、UA値0.35相当(断熱等級6以上)、C値=0.5㎠/㎡(イエのサプリ調査時)という超高性能住宅に作り替えた住宅リカバリー系YouTuberの「チャンネルあき」さんの住宅です。

祝 C値=0.5㎠/㎡
2年前に行った気密測定ではC値=0.6㎠/㎡、n値=1.42だった住宅が現在はどのように変わったのか、リカバリーのこだわりポイントと併せて紹介していきます。
※イエのサプリ編集部では、リカバリーを推奨しているわけではありません。リカバリーをする際は専門家に相談の上、自己責任で実施してください。

「チャンネルあき」氏とは…

チャンネルあきMy Home Recovery

建売で購入した自宅をはじめ、戸建て住宅の断熱気密などを改修し、その様子をYouTubeで発信している方。
【YouTube】】チャンネルあきMy Home Recovery

目次  [表示させる]

真冬でもエアコン不要!?高気密住宅の性能を徹底調査

チャンネルあき邸は、C値=0.5㎠/㎡という高気密な住宅ですが、断熱気密欠損は発生していないのでしょうか。
今回は外気温7℃の中、1階と2階のエアコンを停止した上で、熱画像カメラを利用し住宅のスキマを徹底調査していきます。

断熱欠損しやすい熱橋部

住宅には柱や梁など他の部分より熱が伝わりやすい「熱橋」と呼ばれる部分があります。
断熱材が入っているところと比較して温度は下がりますが、熱橋部分のとなる柱周りに断熱欠損や気密欠損があると外気温と同じくらいまで下がってしまうケースもあります。

しかし、チャンネルあき邸では外気温7℃に対し熱橋は15℃~16℃と温かく、断熱材が入っている部分と比較しても大きな差はありません。

熱画像カメラの画像

ひとつの部屋だけではなく、すべての部屋で熱橋部分の断熱気密欠損はみられませんでした。

熱画像カメラの画像熱画像カメラの画像

▲左:色ムラがほとんどない壁。右:熱橋部分でも19℃

1階の天井(オーバーハング)

1階の一部は真上がベランダになっている部分もあります。

インナーバルコニー下の天井面(オーバーハング)

このような場合、天井の一部分から外の扱いになるため、断熱気密欠損が発生しやすく注意が必要です。
ですが、チャンネルあき邸ではしっかりと外と内が分けられており、天井を熱画像カメラで調査しても温度差はなく均一な温度となっています。

熱画像カメラの画像

真北にあるトイレなどの水回り

チャンネルあき邸では真北にあるトイレが一番寒いそうですが、トイレ内の温度はエアコンを停止した状態で18.9℃です。

一番寒いトイレでも室温は18.9℃

最も温度の低い箇所でも16℃とリビングの熱橋とほとんど変わりません。

熱画像カメラの画像。寒い部分でも16℃ある熱画像カメラの画像

また、壁を熱画像カメラで確認しても大きな温度差はありませんでした。

温度差が一切ない2階の天井

天井にある野縁の吊木は断熱材を貫通するため熱橋として温度差が出ても仕方ない部分ですが、徹底的な断熱気密処理の結果、チャンネルあき邸の2階の天井では野縁がどこを通っているのかわからないほど均一な温度差になっています。

熱画像カメラの画像。野縁には何も映らない
▲断熱材300㎜(約16㎏)を天井断熱として追加

玄関の内ドア・内窓にスキマ風?二重玄関・二重窓の効果を検証

チャンネルあき邸では、玄関や窓など外気と接する部分に対して徹底的な断熱リカバリーが行われています。ここでは、二重玄関や二重窓の断熱気密効果を検証していきます。

玄関の内ドアのスキマ風を検証

扉の奥にまた扉!?

玄関は外気に直接触れるため、玄関ドア自体の断熱性能が低かったり気密処理が正しくできていないと大量のスキマ風が入り込んでしまいます。

しかし、気密パッキンなどでしっかり気密処理されているチャンネルあき邸では、外側のドアの隅に風速計を当ててようやくスキマ風が見つかる程度でした。

キワに風速計を当てて測定0.66m/s

また、内窓を閉めれば風速0.66m/sのスキマ風は風速0.05m/sまで下がり、玄関にいても寒さを全く感じません。内ドアが玄関の寒さ対策として効果的なことがわかります。

内窓(二重窓)のスキマ風を検証

外窓と内窓の漏気を計測したところ、外窓を閉めた状態で0.11m/s、内窓を閉めると0.39m/sという結果になりました。

0.11m/s0.39m/s

内窓を閉めて気密性能が高まったことで内窓のかすかなスキマに外気が集中し、外窓を閉めただけの時より数値は高くなっていますが、手を当てて確認しても漏気を感じません。

手で確認しても不明なレベルの風速

内窓により窓の気密性が高まると、寒さや暑さを感じにくくなるだけではなく、静音性を高められます。
窓付近が寒かったり暑かったりする家や、騒音が気になる家では二重窓を取り入れるのもおすすめです。

住宅リカバリーのパイオニアがこだわるリカバリーポイント

住宅リカバリーのパイオニアともいえるチャンネルあきさんですが、どのようなポイントにこだわりリカバリーしてきたのか詳しく紹介します。

タイルカーペットによる点検口リカバリー

点検口はタイルカーペットが貼られている

チャンネルあき邸ではキッチンの点検口を断熱気密欠損させないように、フローリングだったところにタイルカーペットを貼ってリカバリーを行いました。 熱画像カメラで写すと、熱橋になる樹脂部分でも床との温度差はほとんどなく、最も低い部分でも最高温度と4℃しか差がありません。

熱画像カメラで見ると18℃

配管まわり・人通口の断熱気密処理

床下の配管まわりを見ると一液の発泡ウレタンで入念にスキマが塞がれ、給湯管は断熱カバーで丁寧に巻かれていました。

リカバリーが施された配管周り給湯管のごつい断熱カバー

もちろん人通口もしっかりと塞がれています。

浴室の下も見てみましょう

人通口の真上にある浴室は、エアコンを停止してあるにもかかわらず最低気温が16.7℃。チャンネルあきさんのリカバリー効果がわかります。

熱画像カメラでは16.7℃

水回りや浴室が寒いと感じる方は、配管まわりや人通口にスキマができてしまっている可能性があります。

55mmの内付加断熱

個室の内付加断熱もチャンネルあき邸のこだわりのひとつです。2面だけですが、間柱の間に60㎜の垂木を打ち込み、その間に55㎜の断熱材(ロックウール)を追加しています。

内付加断熱したのは2面間柱のところに60mmの垂木を打ち込んでいる

内付加断熱には断熱効果を高めるだけではなく、気密シートのない壁に気密シートを貼り直したり、石膏ボードの上から漆喰を塗ったりすることもできます。
チャンネルあき邸では内付加断熱したのは2面だけですが、部屋の静音性が高まり、日中にエアコンをつけなくても快適に過ごせるようになったそうです。

日中はエアコン無しでも寒くない


住宅性能を上げたいけれど大きなリフォームが難しい場合、内付加断熱に加え気密シートを貼るといった部分的なリフォームも選択肢のひとつです。

エアパスファンによる計画換気

チャンネルあき邸では、断熱や気密のリカバリーだけではなく、CO2対策として換気のリカバリーも行っています。

エアパスファン

カバーはついていませんが部屋にエアパスファンを追加し、ドアを締め切った時でも隣の部屋の空気を取り入れられるようにしています。

実際に二酸化炭素濃度を計測すると、就寝時には1,000ppmを超える部分があるものの一定の濃度を保つことができています。

寝ているときに若干1000ppmを超えている

通常、寝ている間に二酸化炭素濃度が右肩上がりになるところ、ドアを閉めて就寝しても一定の濃度を保てているのは設置されたエアパスファンが効果的に作動している結果といえます。
後日、就寝時にドアを3㎝程度開けて計測したところ、1,000ppm以下まで二酸化炭素濃度が下がりました。

1000ppmまで下がった

寝ても疲れが取れない・寝苦しいなどと感じる場合は、二酸化炭素濃度が高いせいかもしれません。
その場合、チャンネルあき邸のようにドアを少し開けてしっかり換気するのも効果的です。

屋根断熱を天井断熱にリカバリー!二重断熱の問題点とは

もともと屋根断熱を採用していたチャンネルあき邸ですが、断熱性能を高めるにあたり300㎜のグラスウールを天井の床に敷き詰め、屋根断熱から天井断熱に変更するという大改修を行いました。

グラスウールで敷き詰めちゃおう

屋根断熱があるのに天井断熱を追加した理由としては、屋根断熱の性能を上げようとすると30万円近く費用がかかってしまうことと、天井から室内へ入る空気が粉っぽいと感じてしまうからだそうです。

しかし、屋根断熱と天井断熱を両方採用した場合、小屋裏空間で空気の循環ができず、室内から排出された水蒸気が結露するなどのトラブルが考えられます。そのため、イエのサプリでは非推奨のリカバリーです。

屋根断熱と天井断熱の併用はあまり良くない

チャンネルあきさん自身どのような結果になるかわからないと言い、これは検証を兼ねた試みでもあるそうです。

また、屋根断熱と天井断熱による結露などのトラブルについては小屋裏空間に給気口と排気口を設置し、空気がこもらないような対策を立てています。

給気口と排気口を工事してもらった

調査時に小屋裏の温度を測ると、外気とほぼ同じになっており熱ごもりなどのトラブルは発生していませんでした。

今回はあくまで実験的な試みなので、これから家を作る際は住まい方に合わせて天井断熱か屋根断熱のどちらかを選びましょう。
また、屋根断熱と天井断熱の両方を採用するのがよくない理由について、詳しく知りたい方は以下の動画を参考にしてみてください。

まとめ

今回はC値=0.6㎠/㎡の超高気密住宅を2年かけてC値=0.5㎠/㎡にリカバリーしたチャンネルあき邸を調査していきました。
正しい知識のもとリカバリーを行えば寒い建売住宅でも高断熱高気密住宅に変えるのも夢ではありません。
もちろん、性能のいい家を建てることが一番ですが、どうしても性能を諦めなければいけない場合は、どのようなリカバリーポイントがあるのかこのブログを参考にしてみてください。

【大手ハウスメーカー】
5000万の建売住宅を丸裸にしてみたら闇が深かった件

 
おすすめの関連動画

  【大手ハウスメーカー】5000万の建売住宅で絶対にオススメしない設備

  【ローコスト/建売を検討中の方必見】都内に良くある建売住宅の性能を丸裸にしてみた

  【建売住宅】ローコスト住宅を検証したら住んだ後にやるべきことが明確になりました



\家づくりについて解説中!/



Instagram