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こんにちは、日本住環境 イエのサプリ編集部です。
このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。
これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。
工務店が語る超高気密住宅を建てる秘訣と後悔しない家づくりのポイント
高気密住宅を建てるには施主側の知識も必要ですが、それ以上に実際に施工する工務店側の知識や施工技術が必要です。
今回のブログでは、施工者側の目線から高気密住宅を作る秘訣や後悔しない家づくりのポイントについて解説します。
取材に協力してくれたのは、滋賀県を中心に高気密住宅を施工する華建築さんです。
華建築さんでは、C値は0.1㎠/㎡と超高気密。

今回は、超高気密な住宅を建てる施工側の本音やモデルハウスを丸裸にしていきます。
目次 [表示させる]
工務店が語る超高気密住宅を作る秘訣
今回、C値=0.1(0.08)㎠/㎡の超高気密住宅の施工を担当した大工の倉本さんから、施工者側から見た超高気密の家をするポイントをインタビューしていきます。

▲気密施工に注力し始めて約10年の経験を持つ倉本さん
徹底的な気密処理

超高気密な家を作るのに重要な最初のポイントは、普段見えないところも含めた徹底的な気密施工だそうです。例えば、床下断熱や窓にあるサッシのスキマなど、普段は見えませんがスキマになりやすい部分です。

▲なるべく密着するように施工し、スキマには一液の発泡ウレタンを吹き付けてぴったりとスキマを埋めていきます。
また、倉本さんが担当したC値=0.08㎠/㎡の家の窓サッシでは、窓枠とサッシの間に一定間隔の遊びを設けており、一液の発泡ウレタンを吹いたときぴったりとスキマが埋まっていくような設計になっています。

他にも、鎌継ぎや蟻継ぎ(継手)と呼ばれる木と木の接合部分もしっかりと気密処理をしていきます。


接合部は必ずしもスキマになるわけではありませんが、後からスキマ風が漏れているからと言って処理できる場所ではないため、超高気密住宅を作るためにもスキマになる可能性がある場所は徹底的に気密処理をしていくそうです。
他業者との密なコミュニケーション

家を建てる際には、さまざまな専門業者と協力し合っていく必要があります。しかし、必ずしも他事業者が気密性能にこだわりを持っているわけではないため、現場で他事業者とうまくコミュニケーションを取っていくのは難しいのが現実です。
そんな中、倉本さん達は他業者とコミュニケーションを取り合い、配線や配管をはじめ気密性能を上げるための情報交換を行っています。施主側の立場では工務店が他事業者とどの程度コミュニケーションを取ってくれるか確認するのは難しいと思いますが、配管配線の処理などについてどのようにしているのかは確認しておくことをおすすめします。
グループ内での切磋琢磨

担当する現場でC値=0.1㎠/㎡以下を維持できる理由は他事業者とのコミュニケーションだけではなく、社内や関係のある工務店と切磋琢磨し続けていることにもありました。

現在、華建築を含めた5社が参加するグループで、担当した家の気密性能を公表するなど情報共有しているそうです。グループ内ではC値の平均値があり、常に上回らないように徹底した気密処理を求められます。
プレッシャーもあると話していた倉本さんですが、自分より良いC値を出した現場があればその担当者にコツなどを聞き次の現場に活かしていくそうです。グループ内で情報共有でき、切磋琢磨できる環境も超高気密住宅を作る秘訣と言えます。
真冬の超高気密住宅の性能を徹底調査
今回丸裸にしていくのは滋賀県近江八幡市にある華建築のモデルハウスです。この家の断熱性能は0.29W/㎡・K、建築時の気密性能はC値=0.08㎠/㎡で、エアコン1台で空調管理をしています。
調査した時の外気は6℃と寒く、室内ではエアコンを22℃に設定していました。

ここでは、工事統括の後藤さんにお話を聞きながら、熱画像カメラなどで住宅性能をチェックしていきます。
窓・サッシの断熱気密性能
このモデルハウスでは断熱性能の高いトリプルガラスと樹脂サッシを採用し、丁寧に気密処理しているため壁・窓・サッシの温度が均一でほとんど差がありません。
はめ殺しの窓なのでスキマもなく、冷気が窓ガラスやスキマを通して室内に入り込んでくる心配もありません。
玄関とお風呂場の断熱気密性能
次は暖房が届きにくい玄関とお風呂場を調査していきます。
玄関とお風呂場は家の中でも寒くなりやすく、気密性能が悪い家ではリビングと比較して10℃以上の温度差が出てしまう家もあります。


▲左:気密性能の悪い家の脱衣所・お風呂場。リビングは18℃~19℃あるのに、脱衣所やお風呂場の最低温度は6℃~8℃しかない。 右:エアコンをつけているのに、玄関の最低温度が約4℃。
上の画像のようにスキマができて温度差の出やすい土間やお風呂場ですが、このモデルハウスでは玄関でもお風呂場でも20℃前後と均一です。


リビングにエアコンが1台しかなくても、断熱気密性能が高い家では家中の温度を同じに保てることが分かります。
また、HEAT20が定めるG2(断熱等級6相当)やG3(断熱等級7相当)の家でも、温度が15℃を下回ることがあり仕方ないと判断されますが、このモデルハウスではどこの部屋を見ても15℃を下回らない結果となりました。

▲外に近い玄関でも温度は均一で15℃を下回らない。
コンセントボックスの気密性能
コンセントボックスやスイッチボックスも漏気しやすい場所です。しかし、熱画像カメラで調査してみると壁やコンセントに温度の変化は一切ありませんでした。

他の部屋と同様に20℃前後となっています。
夕方から朝方までの室温変化
今回、イエのサプリ編集部ではモデルハウスに一泊してみて、夕方から朝方までの室温の変化も調査しました。
家の気密性能が悪いと外気温と合わせて室内温度も下がっていきますが、超高気密のモデルハウスでは夕方17時から翌朝7時までの温度はほぼ一定です。

部屋への出入りがあっても、他の部屋と室温が同じなのでほとんど影響がありません。
工務店が語る後悔しない家づくりのポイント
最後に超高気密住宅を作る華建築の後藤さんに家づくりのポイントを聞いてみました。後藤さんは、「家を買う」という感覚で家づくりを始めるのではなく、まずは「どういう家が自分たちの暮らしに合うのか」を考えてほしいと教えてくれました。

また、後悔しないためにも住宅性能などを勉強し、その上で決めていくことが重要とも教えてくれました。
まとめ
今回は施工者側の視点で気密性能を上げるポイントや家づくりのポイントなどを紹介してきました。これから家づくりを始める方は、ぜひ「どんな家が自分たちの生活に合うのか」を考え、快適に生活するために必要な住宅性能を勉強してみてください。
イエのサプリでは、日本の家を暖かくすべくブログと動画で気密性能の重要性やポイントを紹介しています。
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