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こんにちは、日本住環境 イエのサプリ編集部です。
このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。
これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。
家を建てる際、長く住むことを考えれば長期保証がしっかりしているハウスメーカーや工務店と契約したいという方も多くいます。
しかし、長期保証が手厚くても高気密高断熱な家ができるわけではありません。また、定期点検でどこまで調査し、アフターケアしてくれるかはハウスメーカーや工務店によって異なります。
今回は築12年、5年目の定期検査では「問題ない」といわれたものの家が寒いというカープ邸の気密性能を徹底調査。また、契約後に後悔しないためのポイントを紹介します。
目次 [表示させる]
定期点検は意味がない?30年保証の家の気密性能をチェック
築12年のカープ邸ですが、前述した通り5年の定期点検では「問題ない」と言われていました。しかし、10年目の定期点検を受けた年の冬にかつてない寒さを1階の階段から感じたそうです。
ハウスメーカーに相談したもののあまり親身なアフターケアが受けられず、仕方がないのでカープさんご自身で床下に潜ったところトイレの下に貼られていた断熱材が落ちていて、そこから外気が流れこんでいたようです。
原因に気づいたカープさんが床下のスキマを埋めたところ、階段から感じていた冷気がピタッと止まったそうです。

▲丸裸企画時に撮影したトイレの写真。温度が均一になっています。
では、すでに床下リカバリーが終わっているカープ邸のC値を実際に計測していきましょう。

結果はC値=1.6㎠/㎡!
イエのサプリでは、高気密の定義をC値=1.0㎠/㎡以下とし、C値=0.5㎠/㎡を目標に掲げているため、C値=1.6㎠/㎡のカープ邸は高気密とは言えません。
αA(住宅全体のスキマの総面積)が195㎠のカープ邸では、リカバリー後でも家中のスキマを合わせると14㎝×14㎝の穴が空いている状態です。
具体的にカープ邸のどこにスキマがあるのか、熱画像カメラなどを使用し調査していきます。
築12年の家の気密断熱欠損を徹底調査
熱画像カメラや風速計などを使い、家の断熱気密欠損を調査していきます。
リカバリー済みの1階を調査
まずは1階を調査しました。すでに床下をリカバリーしているため、一部の壁に気になる点がある以外、特段問題になるような場所はありませんでした。
リカバリーした床下ですが、覗いてみるとスキマというスキマが埋められており、入念に補強されている様子が伺えます。

では、次は2階を調査していきます。
2階の壁・配線
2階を調査したところ、各部屋のキワに断熱欠損の疑いがある箇所を発見しました。

また、天井にはところどころ色ムラがあり、うまく断熱材を敷けていない可能性が浮上してきました。
壁や天井に問題がありそうなカープ邸。では、実際にスキマ風がどこから入り込んでいるのか確認していきます。
手を当ててスキマ風を確認すると、配線が集まっている間仕切り壁付近からはスキマ風を感じました。
ただ、強い風というよりはデュフューザー程度の風で、風速計で測ってみても0.35m/h程です。

カープ邸ではダウンライトが多くスキマ風が分散されるため、スキマ1つ1つからの風量は多くありません。しかし、少量でも数が多いと入り込んでくるスキマ風の総量はかなりの量になってしまうので適切な処理が必要です。
小屋裏
最後に小屋裏ですが、カープ邸の天井には200mmの断熱材に100mmを付加し、合計で300mm以上の断熱材が敷かれています。
しかし、断熱材の厚みが十分でも正しい施工で敷き詰められていないと本来の性能を発揮できません。
天井裏を覗き込んでみると、所々に浮いていたり捲れていたりする箇所がありました。

断熱材を付加する時、ハウスメーカーが対応してくれたそうですが、断熱材をただ敷くだけで断熱欠損や気密欠損を気にした対応はしてくれなかったそうです。
上の画像のようにめくれている箇所は全て断熱気密欠損になってしまうため適切な処理が必要です。柱に被っている部分を欠き入れていくだけでもある程度改善されるでしょう。
契約後に後悔しないためのポイント
カープさんはこの家を建てる際に、営業担当の方とのやり取りや契約面で苦労したそうです。

具体的には契約時に交わした営業担当との口約束が履行されず、追加工事が増え建築費も嵩んでしまったそうです。契約後に営業担当から「そういう風には言ってない」などと言われないように、設備や数値、費用などの重要な取り決めについては必ず書面に残すようにしましょう。
また、カープさんから家を建てる際には最低限の住宅性能の知識があった方がいいというお話も伺いました。

建築時に高気密や高断熱についてカープさん自身、関心があったもののハウスメーカー側にはなく、カープさんが気密について質問したところ「建ててみないとわからない」といわれたそうです。
結局、気密測定をしないままの引き渡しとなってしまいました。建築後に気密性能を測っておけばよかったと後悔しないようにも営業担当に任せっきりにするのではなく、住宅性能にある程度の知識をもつことが重要です。
まとめ
契約面で苦労したカープさんですが、設計担当の方から軒の長さで提案があったり、月の電気代を1万2,000円〜1万3,000円程度に抑えられたりと、嬉しい点も多くあったそうです。
カープ邸では徹底した床下リカバリーが見られましたが、竣工後のリカバリーは時間も手間もかかるため、契約時に気密測定とC値を書面で取り決めるようにしましょう。
建築後に後悔しないための秘訣
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