床下をリカバリーしても効果なし?2階がサウナになる原因を徹底調査【天井断熱編】NJK BLOG

2025.12.24
NJK BLOGお役立ち情報気密
床下をリカバリーしても効果なし?2階がサウナになる原因を徹底調査【天井断熱編】

チャンネル登録をよろしくお願いします!

こんにちは、日本住環境 イエのサプリ編集部です。
このブログでは良い家づくりに必要な情報を丁寧に解説していきます。
これから家を建てたいと考えている一般の方はもちろん、実際に家づくりに携わっている方にも「タメ」になる情報をお届けします。

 

床下のリカバリーが済んでいるのに冬は寒く、夏は暑いと感じる場合は、床下ではなく天井の断熱気密層に問題がある可能性があります。

今回イエのサプリ編集部が調査するのは、床下をリカバリーしたものの冬は寒く夏は2階がサウナのように暑くなるホーク邸です。

ホーク邸は、大手ハウスメーカーのローコスト住宅としてコスト重視で建てられた家で、耐震性と省令準耐火を除き、住宅性能へのこだわりはそこまで強くなかったそうです。
今回の企画では、床下をリカバリーしたにもかかわらず、冬は寒く夏は暑くなってしまう原因を徹底調査していきます。
 

目次  [表示させる]

 

床下をリカバリーしても効果なし?ホーク邸の気密性能を調査

ホーク邸の気密測定を行った結果、C値は1.6㎠/㎡でした。イエのサプリではC値1.0㎠/㎡以下を高気密住宅の基準とし、C値0.5㎠/㎡を目標としているため、高気密とは言えない数値となります。

リカバリーの効果が出ていないのか、別の箇所に原因があるのかを確認するため、熱画像カメラやフォグマシーンを使って住宅性能を検証していきます。

夏に2階がサウナのように暑くなる原因を徹底調査

まず熱画像カメラで温度差のある場所がないかを探します。
最初に1階を調査したところ、床下リカバリーの効果もあり、大きな問題は見られませんでした。

しかし、2階へ向かう途中の階段で問題箇所を発見しました。

1階と2階の階段室にあるスイッチボックスを熱画像カメラで確認すると、部分的に高温になっており、外気が入り込んでいることがわかります。
続いて2階の天井を確認すると、30℃近くまで温度が上がっている部分を発見しました。

天井と壁の取り合いも30℃近い温度まで上がっています。

壁側の気流止めや設備周りの断熱気密施工に問題がありそうなホーク邸。そこでフォグマシーンや風速計を使い、スキマの場所やスキマ風の量を測定しました。

フォグマシーンを使用すると、家中の至る所からまんべんなく煙が出てきました。中でもコンセントやスイッチからは大量の煙が出ていたため風速計で測定してみると、スイッチ・コンセントまわりからは1.91㎥/h、トイレのスイッチからは2.78㎥/hと大量のスキマ風が入っていることがわかりました。

30℃近い天井や大量のスキマ風から、天井の断熱気密施工に問題がないか確認するため、実際に小屋裏をのぞいてみることにしました。

【天井断熱は要注意】2階がサウナになる3つの原因

小屋裏を確認したところ、断熱材の敷き方や気流止めの施工に大きな問題があることが明らかになりました。

ここでは、問題となる3つの原因を紹介します。

1.換気ダクト断熱材の押しのけ

小屋裏を確認するとダクトが断熱材を押しのけており、断熱材同士の間にスキマが生じていました。

断熱欠損が起きると、小屋裏の熱が直接室内に伝わったり、室内の熱が外に逃げたりしてしまいます。 改善には、断熱材をダクトの直径に合わせてくり抜き、フラットになるよう施工することが必要です。

スキマがある場合は、気密テープで処理し断熱気密層を連続させます。

2.無理な断熱材の敷き詰め

断熱材は捲れや重なりがないよう、連続性を保って敷き詰める必要があります。 ホーク邸では敷き詰めやすい箇所はきれいに施工されていましたが、場所によっては無理やり敷き詰めた結果、断熱材が捲れたり重なったりする箇所もありました。

断熱材が捲れたり重なったりする箇所は、不要な部分をカットして均すだけでも断熱欠損を改善できます。

3.気流止めが縦挿しになっている

小屋裏を調査していくとホーク邸では小屋裏の気流止めがすべて縦挿しになっていることがわかりました。

気流止めの縦挿しとは気流止めに使用する断熱材を縦に入れてしまう施工方法で、小屋裏の外気が間仕切り壁を通じて室内へ流れ込む原因になります。

袋入り断熱材で気流止めをする場合、防湿性のあるビニール面を外側にした状態でU字に折って敷き詰めるのが正しい気流止めの施工方法になります。間仕切り壁の詳しい施工方法が知りたい方は、以下の動画を参考にしてみてください。

コスト重視のローコスト住宅は後悔する?家づくりをインタビュー

ホークさん家族は住宅ローンを60歳までに完済することを目標に、コストパフォーマンス重視の家づくりを行いました。ハウスメーカー選びも標準仕様で比較し選んだそうです。結果、家(上物)の費用は約35坪で1,700万円以下と費用を抑えることに成功しました。

▼標準仕様に含まれるもの
おしゃれな内装壁(一部プラス料金)
タンクレス
省令準耐火
耐震等級3
長期優良住宅取得

さらに建物の費用を抑え省令準耐火と耐震等級3を取得したことで、火災保険と地震保険が半額に。支払い続けなければいけない保険料を安く抑えられるため家を維持しやすく、コスト重視の家づくりに満足しているそうです。

ローコスト住宅には、初期費用やランニングコストを抑えられるなどのメリットもあります。ただし、コストを下げる分、気密性能にこだわらないハウスメーカーや工務店も多いため、契約時に書面上でC値を約束するようにしましょう。

まとめ

床下をリカバリーしたのに冬は寒く、夏は暑い家は小屋裏の施工がどうなっているのかもチェックしてみましょう。断熱材が捲れていたり重なっていたりして、断熱気密欠損が生じている可能性もあります。
また、ローコスト住宅ではコストが抑えられる反面、気密性能などを気にしないハウスメーカーや工務店も多いので注意が必要です。竣工後、リカバリーで苦労しないためにも依頼する工務店やハウスメーカーに気密性能や断熱性能についてはしっかり確認することをおすすめします。



\家づくりについて解説中!/



Instagram