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2020.11.13
お役立ち情報
【床編】良い工務店を見抜く眼力を伝授
こんにちは、日本住環境 広報部です。
今回は「【床編】良い工務店を見抜く眼力を伝授」
というお題でお届けします。

前回「家を建てる前に!成功に導く注文住宅造りのキーワード3選!」という記事の中で
「構造見学会に参加する」という内容をお話ししました。




今回はその続編となります。
いざ構造見学会に参加したけど、
どこを見て良い施工をしていると判断すればよいのか、
この記事ではその目を養っていきたいと思います。



いざ戸建て住宅を建てようと思った際、住宅の営業マンから
「うちはすごく施工にこだわっていますよ」とか、
「性能良い家ですよ」と言われても
一般のお施主様には何が良くて、何が悪いのかというのは分からないと思います。

 
住んでみたら見た目は良くても
夏暑い、冬寒いなんてことは本当にザラにある話です。



残念な事例をもう少し具体的に挙げると、「等級4」のお話しがあります。

よくある住宅の仕様として「断熱等性能等級4」というものがあります。
これは省エネルギー基準に書かれている等級別の呼び名で、
一般的には「等級4」という呼び名で知られています。

「等級4」には様々な規定があり、しっかりとその規定を満たすことで、
「等級4の家」として国からお墨付きがもらえます。


しかしここに落とし穴があることをご存知でしょうか。





これは皆様が構造見学会に参加された際には是非確認していただきたいのですが、
105㎜角の柱の間に、断熱材など色々な部材を見ることができると思います。




断熱材はそのまま入れると綺麗な断熱仕様になるのですが、
例えば家の入隅、出隅や、窓周りなど
断熱材をカットして詰めなければいけない箇所があります。

この際に断熱材がぐちゃぐちゃに入れてあったり、スキマがあったりする
断熱材の意味が全く無くなるのです。

施工が悪いと実際に100㎜の断熱材があったとしても
その性能は半分の50㎜くらいにしかならないこともあります。




ちなみにこの断熱材ですが、多く出荷されているのが袋入りの断熱材になります。
この袋入りの断熱材はその袋の室内側のシートが気密層になっていて、
防湿気密部材として使われています。



裸のグラスウールもあって、これは下の写真のように
別張りの防湿気密シートが必要になります。


良い施工の場合はこれらが全て連続しています。
裂けていないことは当然のことながら、
断熱材同士のつなぎ目、シート同士のつなぎ目などは
全てテープ処理されていることを確認して下さい。



弊社では、実際に色々な現場で、
写真にある通り気密シートが上手く張られていない事例
配管周りがぐちゃぐちゃになっていた事例などを数多く見てきました。

上記写真では、配管周りの破れたシートから中の断熱材が見えてしまっていますが、
こういった施工ではシートは連続していると言えません
 



こうなってしまうとシートや断熱材周りだけでなく、
居室内にも結露やカビが発生してしまう恐れがあります。




しかし驚くべきことに、
これも「等級4の家」として認められている住宅になります。

ちゃんと基準通りの断熱材を使っていたとしても、
施工の良し悪しまでは判断されないのです。


だから


良い施工をしているかどうかは自分の目で見て判断する。
ということが必要になります。


今回のテーマで最も伝えたいことです。

良い施工がどういったものか、その審美眼を鍛えることで

失敗しない家造り

基本性能の高い家造り

に繋がります。
これから家を建てたいと考えている方は是非この記事を参考にして下さい。




前置きが非常に長くなってしまいましたが、
今回は「【床編】良い工務店を見抜く眼力を伝授」ということで
構造見学会に参加したあなたが見るべきポイントをお教えします。

なお伝えるべきポイントが多くなってしまうので、今回は家の中の施工に絞ってお伝えいたします。
家の外側の施工も非常に大事にはなりますが、それはまた別の記事でご紹介いたします。

家の中の施工で見るべきポイントですが、
今回は大きく3つのポイントに分けてご紹介いたします。




〜見るべきポイントその1〜



「断熱気密層」というのは床・壁・天井に分かれてご説明させてもらっています。
まずそのポイント1つ目が「床」になります。




構造見学会の時はフローリング(フロア材)やクッションフロアなどが貼られていない状況ですので
しっかりとポイントを見ることができます。

(写真提供:高栄ハウジング有限会社) 

上記は「根太工法」の写真です。
青い部分は断熱材で、その上の白いテープが気密の役割を果たしています。
一般的には見ての通り断熱層と気密層が一緒になっています。




次は「剛床工法」の写真です。剛床工法とは別名を根太レス工法とも言い、
厚みの厚い床下地合板を用いた床組みをしています。
要は板を使った工法になります。
この剛床の上で気密を取られても気密層といえます。
上記写真では板にテープを貼っていますが、
こうすることによって床が一面気密層になります。



しかし油断するとスキマも多少できてしまいます

このスキマが生まれやすい場所がどこかというと
「柱周り」になります。

 


この柱周りも気密材と言われている部材が必要になります。
例えばテープや、現場で発泡するウレタン、




さらにはパッキン材など専用の部材です。


パッキン材周りもきちんとテープを貼ります。


こういった部材を使ってこの柱周りのスキマを全て埋め尽くす必要があります。
この柱周りは見逃しがちなポイントなので、構造見学会の際は必ずチェックしましょう。






この柱周りのスキマを埋めなかった例をご紹介します。

これは舞台用演出機材(通称:スモークフォグマシーン)と言われる煙を吹き出す機械です。
実はこの機械を使って住宅のスキマを特定する検証ができます。
煙をスキマ風に見立てる検証で、通称:フォグ試験と呼んでいます。




フォグ試験では床下空間(床暖熱の下、気密の外側)で白い煙を充満させます。
その状態で24時間換気やキッチンのレンジフードを運転すると、家の中に外部の空気が入ってきます。
そうすると下記の動画のようにどこからスキマ風が侵入しているか特定できるのです。





(大きい画面推奨です。見づらくてすみません。)

この白い煙がスキマ風だとお考え下さい。
このケースでは柱周りのスキマをきちんと気密部材で埋めることをしていなかったため、
動画のようにスキマ風が発生してしまいました。



冬であればこういった感じで床からどんどん冷気が上がってきて、足元がずっと冷やされていきます。
よく奥さんがキッチンで「足元が寒い」とか「冷え性」と言うお話しがあると思いますが、
このような柱周りからのスキマ風に原因があるかもしれません






床周りのポイントはもう一つあります。
それは「配管」です。




床断熱の時は床が気密層になりますから、
床から立ち上がってくる管は全て気密処理が必要になります。

例えばガス管や給湯管、あとは排水管などです。2階にトイレや洗面所があると
2階にもパイプシャフトをはしらせなければいけないので、その分も追加されます。






もう一つ特に大きいのは洗濯槽、洗濯機の排水です。

ここは写真の通り大きな穴を開けてそのままのところが多い箇所です。
洗濯槽の中ですので、この周りで結露しても分からないケースが多いですが、
結露水によってカビが発生するなど、色々な悪さをしている可能性があります。



ちなみにこの配管周りを埋めるだけでも、気密の値=C値は1.0㎠/㎡程度上がるケースが多いです。

小さな穴だと思われがちですが、この配管周りを埋めるだけでもかなり大きな気密処理と言えます。
構造見学会に参加された際はここら辺もきちんと処理がされているかチェックして下さい。



以上が床のポイントになります
「【床編】良い工務店を見抜く眼力を伝授」をまとめますと

①シート/断熱材がしっかり連続している
(破れていたり、裂けていたり、スキマがないことを確認する)

②床周りにスキマがない
(床が一面気密層になっていることを確認する)

③柱周り、配管周りにスキマがない
(スキマが出やすい箇所なので特に注意して確認する)

次回は壁編になります。





ここまで読んでいただきありがとうございました。
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